闇堕ちした助六寿司「オイ…ナリ……食エ…！」

ママ「お寿司買ってきたわよ」

お前ら「ちッ！助六かよ！」

助六「………」

助六「……」

握り寿司「よぅ！また俺ら余っちまったな……っと、お先！一人暮らしリーマンだ」

助六「……おう(大丈夫だ…俺は子供に人気なんだ…！子供に…！)」

母親「半額だしいいかしらごめんね仕事遅くなっちゃって」

助六「！！」

母親「あらちらし寿司？いいわね」

助六「！！！？」

ちらし寿司「………ごめんね助六ちゃん、お先に」

スーパー店員「閉店か…また廃棄か助六」

助六「………｣ﾌﾂﾌﾂ…

助六「なんだ、あんた……奇妙な格好だが…はは廃棄の寿司に話しかけるなんて、あんたとんだ変人だな」

悪魔「見返シタイ、ダロ…？」

助六「……なぜそれを」

悪魔「契約シロ」

助六「…………」

闇堕ちした助六　(あれからどれほど時間が経ったろう)

闇堕ちした助六　(闇堕ちしても、俺は何も変わらなかった)

闇堕ちした助六　(俺は……所詮助六でしかないのか)

助六「アンタハ……？」

太巻き「俺は太巻きかつて俺も闇堕ちしたことがあるんだ」

闇堕ちした助六「……」

太巻き「でもなにも変わらなかった闇堕ちなんて無意味だったんだよ」

闇堕ちした助六「……」

太巻き「いいじゃないか、一番にならなくても俺たちはたまに食われるくらいが丁度いいそれが寿司ってもんだろ？」

闇堕ちした助六「……！」

闇堕ちした助六「(握り寿司だって、ちらし寿司だって、半額にはなっていた)」

闇堕ちした助六「(僕らは同じ穴のムジナ…それなのに僕はひとりで落ち込んで……)」

太巻き「……もう心配いらねえようだな」

助六「」パアアアアア

ニュース「韓国巻き寿司キンパ！太巻きに再注目！？」

助六「……」

ニュース「恵方巻き！節分は太巻きを食べよう」

助六「………」

太巻き「お先！半額なる前に買ってもらえるなんていい時代だ」

闇堕ちした助六「人間…ホロボス！」

完結