カリカリが食べづらくて不味いんだけど、どうすればええの？缶詰が欲しいんだ

https://news.yahoo.co.jp/articles/cfeb3af5081077c978934435562891f9ec377c31

丸亀製麺の粟田氏「海外で日本人がおいしい、まずいを決めてはだめ」

　外食激戦区の英ロンドンで、うどん店「丸亀製麺」が人気だ。運営会社のトリドールホールディングスの粟田貴也社長は、海外店舗を2023年3月期末に比べ5倍以上の4000店舗まで増やし、世界の外食大手に伍する「日本発のグローバルフードカンパニー」になるという目標を掲げる

　どのように壮大な目標を実現するのか。粟田社長の英ロンドンの店舗視察に同行し、話を聞いた。

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――野心的な海外出店計画を掲げています。世界戦略の中で欧州はどのように位置付けていますか。

トリドール粟田貴也社長（以下、粟田氏）：欧州は歴史はかなりあって、食文化も非常に深いものの、米国に比べてレストランに占めるチェーン店の割合が低いという特徴があります。個人店などチェーン以外のレストランが元気ですよね。その意味で、米国以上に伸びしろというのがあるのではないでしょうか。参入障壁が高いかもしれませんが、競争はこれからで、可能性を秘めているエリアだと思います。

――海外展開していく際に、日本で培った丸亀製麺のノウハウをどのように生かしますか。

粟田氏：生かすということもありますが、我々の価値観に共感できる業態の会社に、傘下に入ってもらうようにしています。丸亀製麺の価値観で言えば、手作りの実演のシーンですよね。このパフォーマンスそのものが体験価値につながり、来店動機をつくっていると考えています。

　これが従前のセルフうどんとは違ったところなので、結果として日本市場では圧倒的なチェーン展開が達成できました。うどんという商品を売るチェーンは昔から山ほどありましたが、そういった製造プロセスとか調理プロセスの体験価値を売るところはありませんでした。我々は丸亀製麺で体験価値をつくり、これを今、感動と呼んでいます。

　我々は体験価値という感動を世界中に広げる目標を掲げ、「食の感動で、この星を満たせ。」というスローガンをつくりました。なので、来店動機を創出できるような魅力があるかどうかというのが、その業態を選ぶときのポイントです。

――それでM＆A（買収・合併）の際には、食のジャンルを問わないわけですね。7月に欧州投資ファンドのキャプデシア・グループと共同買収したフルハムショアは、フランコマンカというピザチェーンを持っています。確かに店内の窯でピザを焼いています。

粟田氏：生地を見せて、粉から手作りしているので、丸亀に似ていますよね。実は、欧州のパートナーであるキャブデシアからはたくさんの会社の紹介をいただきました。その中でもフランコマンカは特にシンパシーを感じました。それと実際に経営状況が良いこともあり、これから大いに伸ばしていけるんじゃなかろうかなと思いました。

　世界的に見れば、うどんはニッチですが、ピザというのはもうすでに世界的な認知があります。その広い市場をフランコマンカで、まずは欧州からそのシェアを拡大していきたいと考えています。
日本のうどんメニューだけだと、日常使いにならない
――21年7月にロンドンに丸亀製麺の1号店を出店してから、英国では11店舗まで拡大しています。英国と日本の店舗で違いはありますか。

粟田氏：売れ筋の違いはありますよね。ベーシックな日本のうどんメニューだけだと、日常使いになりません。だから日常的な味というものをだしなりスープなりに反映して、現地の方が食べやすい親和性の高い味を再現するということも、ノウハウとして持ち得ています。

　でも不思議なことに最大公約数的に言えばですよ、カレーうどんと肉うどんはどこでも一定の需要があります。中にはもうちょっと踏み込んだ豚骨うどんとか、いろいろなメニューがあります。100％日本のメニューだったら、1回体験するともういいかなというふうになってしまいます。嗜好（しこう）性の高い好みのものを投入することで、リピーターはつくっていけます。

●日本というジャンルを飛び越える

――いろいろな業態を展開していますが、日本らしさを強調することはあるのでしょうか。

粟田氏：我々はあえて日本らしさにはこだわらないでおこうと考えています。これまでの日本の外食企業は、日本の成功モデルを世界に展開するというのが当たり前でした。それだとあまりうまくいかないような気がします