２０２０東京オリンピックの思い出

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札幌オリンピックミュージアム　体験装置の故障相次ぐ　五輪決まらず市の予算削減

札幌オリンピックミュージアム（札幌市中央区）で冬季スポーツをゲームのように映像ともに体験できるシミュレーター（体験装置）が老朽化し、6基のうち2基が故障で使えない状態だ。修理に時間がかかり、再開は年明けになる予定。施設には隣接する大倉山ジャンプ競技場とともに国内外から多くの観光客が訪れており、故障を残念がる来場者もいる。

　2基はスキージャンプとスピードスケートの体験装置。このうちスキージャンプはジャンプ台の頂上から滑り降りるアニメーション映像を見ながらジャンプすると、踏切のタイミングによって想定される飛距離を表示する。スピードスケートは、リンクに見立てた板の上を左右に滑るとリンクを滑っているような映像が出て、それを見ながら反復回数が競える。

　いずれも映像を再生するレーザーディスクプレーヤーが故障し、新しいパソコンにデータを移行しなければならない。プロジェクターやモニターも更新するため、再開まで時間がかかるという。

　施設は市が所有し、昨年度は8万6674人が訪れた。体験装置は2000年の開館時の目玉として設置されたが、他の装置でも映像が途中で頻繁に停止するなどの不具合が相次いでいる。

　市スポーツ局は本年度の予算編成で「ミュージアム魅力アップ費」として3億4500万円を要求。体験装置や展示の刷新を計画していたが、査定で3分の1近い1億3100万円に減額し、今回の修理にとどまった。施設関係者からは「札幌五輪の招致が決まっていれば、ここまで減額されなかったのではないか」との声も漏れる。

　入館料は670円。来場者からは「早く直して」「せっかく来たのに残念」との声が施設に寄せられ、市は「大変申し訳なく、しっかり改修する」と説明している。